8・9月経過

■ インタビュー調査の実態について

 ご報告が遅くなりましたが、みなもでは着々と研究を進めております。この研究では2つの方法を用いて調査しています。今回はそのうちの1つに関する経過をお伝えします。(もう1つの方は、現段階ではまだ話せる内容ではないので、研究終了後に公開予定です。)
 
 当法人で行う調査研究においては、子どもたちが元気になったことや教科学習を行うことも可能な段階に到達したことをどのように判断するのか、その段階に至った子どもに対してどのように教科学習の機会を提供するのかを明らかにし、フリースクールにおける教科学習の提案・支援についての理論や体制の構築をめざします。研究内容を明らかにしていくためには、今まさに学習に取り組んでいる子が何をきっかけに学習するようになったのか、学習・勉強に対してどのような思いを持っているのか、どれくらいの期間・頻度の学習を行っているのかを確認していくことが必要だと感じました。また、当法人で勉強している子どもたちは「ほぼ毎日勉強する」から「9割は居場所にいて1割くらい勉強する」までさまざまであるため、何かしら勉強の比重が変化していく過程が見られることも期待できます。
 
 ということで、今回も調査方法として「インタビュー」を行うことに決定しました。さて、インタビューといってもそのやり方もまた違ってきます。今回のインタビューは「半構造化面接法」という手法を用いています。「半構造化面接法」は、個々の回答者が独自の世界観を有していることを前提とし、回答者の世界観やテーマに関する新しい着想に対応しやすい調査法であると言われています(Merriam 1998)。そのため、研究協力者が個々の進路の選択過程を比較的自由に語ることが期待できます。
 
 インタビューにあたって、今回の研究に協力し、インタビューを受けてくれた子どもたちには研究倫理に基づいて「研究同意書」を渡しています。この研究やインタビューについての個人情報の取り扱いや「回答したくない、回答しにくい質問には答えなくてもよいこと(インタビューには拒否権があること)」、ICレコーダーを用いて録音することからその許可の確認などをしています。インタビューに協力してくれた皆様、本当にありがとうございました。

mendan

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