高卒認定試験について

■ 高卒認定試験は国が認める「進路」の1つです。

 あるきっかけから、不登校やひきこもりになったり、高校を中退してしまったり…そうなると本人も保護者も、さまざまな不安がつきまといます。  保護者の方は、このような状況にある子どもの将来がどうなるのかが心配で心配で思い悩むことでしょう。また、本人も好き好んで不登校などになるわけではありません。「学校に行かない」というよりも「学校に行こうと思っても行くことができない」というケースの方が多いのです。  本人も保護者も、将来を悲観して、「大学や専門学校への進学なんて不可能だ」、「中卒ではとても就職なんて…」と希望の進路をあきらめてしまいがちです。
 
 しかし、まだあきらめる必要なんてありません。あなたの望む進路への道のりは、まだまだ存在しています。
 
   その1つが、高卒認定資格の取得です。高卒認定試験は、16歳以上であればたとえ1度たりとも高校に通ったことのない人でも受験することができます。そして、試験に合格すれば、高校卒業と同等の扱いを受けることができます。
 
 当法人でも、不登校になって将来に不安を抱いた子どもたちが、高卒認定資格を取得し、大学や専門学校などをはじめとした希望の進路へと進んで行きました。高卒認定試験も立派な、あなたの夢を切り拓くための「進路」の1つなのです。  

■ もう一度学びたい社会人の方にも最適!

 一度は社会に出たものの、資格を取得したい、ある分野の研究をするために大学に進学したいという方にも「高卒認定試験」は最適です。
 
 社会人の皆様も、「自分は中卒だから…」と1度思い立った夢をあきらめる必要はありません。新しい資格を取得したり、自分の疑問に思っていることを徹底して研究 したりすることで、あなたの人生がより豊かになることでしょう。

■ そもそも高卒認定試験とは?

 高卒認定試験は、正式には「高等学校卒業程度認定試験」といい、かつては「大学入学資格検定(大検)は」と呼ばれていました。 高等学校卒業程度認定試験は、様々な理由で、高等学校を卒業できなかった者等の学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験です。合格者は大学・短大・専門学校の受験資格が与えられます。また、高等学校卒業者と同等以上の学力がある者 として認定され、就職、資格試験等に活用することができます(文部科学省のホームページから引用)。
 
 高卒認定試験に合格すると、進学や就職時に「高卒」と同等の扱いを受けられるようになります。受験資格も特にはありません。受験する年の翌年3月までに16歳になる人であれば、誰でも受験することができる試験です。学歴、国籍などは一切問われません。つまり、不登校やひきこもり、高校中退者、 はるか昔に中学校を卒業した社会人や主婦であっても受験することができるのです。
 
 文部科学省のホームページも合わせてご覧ください。

■ 試験科目、内容、合格点について

 高卒認定試験は、毎年8月と11月の2回行われます。合格に必要な試験の科目数は8科目~10科目で、1科目につき試験時間は50分です。試験科目については次のようになっています。


 

 高認試験は、一度の試験で合格・不合格を決めるものではありません。合格・不合格は試験科目ごとに決まります。最終的に、全科目に合格することができれば、「高卒と同等」と認められます。合格した科目は、もう受験する必要はありません(受験することもできません)。つまり、次の試験は不合格 だった科目だけを受験すればよいのです。
  例えば、1回目の試験で国語と数学だけが不合格となった場合、次の試験は国語と数学だけを受験すればよいのです。
 
 まずは自分の得意な科目から合格を狙って、苦手科目は時間をかけて対策して、後から受験するというやり方も有効です。学習面に遅れが生じていると心配している不登校やひきこもりの方でも、じっくりと時間をかけて受験することができます。
 
 さて、その試験の内容についてですが、全問にわたって、4~5つの選択肢から正解を選ぶマークシート方式で、難易度も、科目によりますが決して高くはありません。高校1年生レベルの基礎的な内容を理解していれば合格の可能性がグンと上昇します。英語や数学は中学レベルの内容ができていること も重要です。しかしながら、出題範囲は広いので「広く浅い」知識が求められているといえます。
 

 合格最低点は、詳しくは不明ですがだいたい40点くらいといわれています。つまり、50点以上あれば安全圏といえるでしょう。

■ 既に履修した科目は試験を免除できる!

 高校中退者の場合、高校に在学していたときに習っていた科目も存在するはずです。その科目を履修していて単位として認定されている場合、これを「高卒認定試験の合格科目」として扱ってもらえます。「そういえば高校で数学をやっていたよな。」と思い当たることがありましたら、自分の在籍していた高校に、確認してみるとよいでしょう。また、英検など科目免除に該当する技能検定資格を持っている人なども受験の必要がない科目があります。

 

 このように、高認は進学をめざす人にとって大きな力になってくれます。あなたの夢へのパスポートとして、高卒認定試験を受験してみてはいかがですか?

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